すばる君おめでとう。





歌を歌うために生まれてきた人。
歌を愛し、そして歌に愛されてる人。
言葉の持つちからを、誠意を込めてゆっくり教えてくれる。
どんなにみんなと馴れ合っていても、
孤高のカリスマ性も失わない。
天を仰ぐたびに、天からなにかを与えられてる人。
「果て」も「終わり」もこの人にはない。




誰かに背中を預けるためには、
身にまとっている刺を外さないといけないと気付いたのはいつだろう。
体中の血が足の裏から抜けて、
そのままずぶずぶ沈んでいきそうな、
目をこらしても自分の手の平さえ見えないような真っ暗で真っ黒な世界で、
自分の存在を確かめるための唯一の方法、
声をあげること。
ひたすら声を。
自分の呼吸音に耳鳴りがして頭が爆発しそうに脳味噌がチリチリするのに、
まだ目の前が見えなくて、
崩れ落ちそうなひざを必死で持ち上げて、
自分を攻撃してくる視線や音を切り裂き続けるその虚無感に、
内に内に声をあげ続けて、
もういい、と飛び降りようとした刹那に、
自分を呼ぶ温かい声に気付いてくれて。




どこにいってもいいんだよ。
そこじゃなくても、
あそこじゃなくても、
世界は、「0」か「100」だけじゃないんだよ。




君が生まれてきた瞬間から、
君の世界は君のもので、
その世界を切り売りしなくてもいいから。
君の世界は君のもの。
ただ、自分の世界を君にもらって欲しい人がたくさんいるだけ。




おめでとうおめでとうおめでとう。
穏やかな視線も優しい眼差しも温かい瞳も、
それでもまだ内にくすぶる鋭利な眼光も、
きみの「本物」を形成するにはまだ足りない色んな裨益も、
全部にありがとう。




君と君の大切なひとたちのこれからが、素敵でありますように。


25歳のお誕生日、おめでとうございます。