ブロークバック・マウンテン

いやー良かった。
アカデミー賞受賞した作品は私ん中でうんこちゃん映画に区分されることが多い(そのトップが「タイタニック」あまりにもつまらなくて途中で寝てしまうから最後まで見終わるのに7回くらいかかった…)のに、これは良かったー。
原作読んでないけど、本当に脚本書いた人の技量が素晴らしいのと、監督のビジョンの確かさも素晴らしいのと、何より役者が全員演じるという仕事に恥じない技量を持ってて、久し振りに余韻を楽しめる映画やなぁ。
ヒース・レジャージェイク・ギレンホールがカッコイイし演技もうまい。

壮大な自然の映像と控えめなギターサウンドなBGMも素晴らしい。
細かい演出も素晴らしい。


最初に結ばれる展開が早過ぎてちょっとビビるというか、
いや、ただ隔離された場所で男二人しかいなくて二人とも若くてそりゃまぁ必然的にそうなんじゃないの?って感じだけど、
そこから20年近い歳月を経ても褪せない想いは、もうただの情欲が先陣切る恋とかじゃなく、精神の傾倒を受け入れる親愛なんだろうな。

奥さんたちの憤りや切なさもめちゃめちゃ分かるし、出てくる全ての人の感情にスライド出来る。

山から降りて、ジャックと別れた後に納屋で踞って苛立ちを吐き出すイニスとか、
離婚したって聞いて14時間もかけて、でも車すっ飛ばしてイニスんとこに来たのに子供たちとの面会だからと帰されて車ん中で思わず泣いてしまうジャックとか、
川辺でのイニスの告白と去っていくイニスを見るジャックの表情とか、
ベタだけど重ねられた二人のシャツとか、
イニスの最後の言葉とか、
思い出すと涙が出てくる。
エンドロールに流れる歌でまた泣ける。
ジャックの両親の言葉や、ジェニーの言動とか、あぁ分かるなぁって感じだし、本当にいい映画だ。

DVD買おうかなぁ。


しかしこんなに素晴らしい役者のヒース・レジャーが亡くなったのが残念で仕方ない。



本当にいい映画。